
期間:2018年4月20日(金)~5月7日(月)
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ハネケの「ハッピーエンド」を観てきました。
前作「愛、アムール」から5年。待ちわびてたハネケの新作は皮肉たっぷり(であろう)のこのタイトル。ハネケ作品を観た者ならば誰もがそう思うはず(笑)。そしてどんなハネケ流ハッピーエンドが待ち受けてるのか公開前からとても楽しみでありました。
表面上はとても優雅に過ごしているブルジョワファミリー。徐々にそれぞれの「闇」「醜」が露呈していくのですが、その見せ方がほんとにうまい。下品になるギリギリ手前でハネケは見せてきます。今回は「SNS」を使って皮肉たっぷりに。観てる側はどんどん惹き込まれていき、この家族がどうなっていくのか最後まで息が抜けない状態が続くのです。ただ「愛、アムール」とか「ピアニスト」などと比べると御大も御歳を召されて丸くなったのか若干「毒」が薄まったかなと・・・。もっとえげつないのを期待していた私も私なんですが。汗
名優ジャン・ルイ・トラニャティンの存在感たるや!前作「愛、アムール」の設定を引き継いで愛妻に先立たれたジョルジュ役を今回も演じているのですが、ただ座っているだけなのに「虚無感」を全身から漂わせ、観てるだけで心が震えます(「愛、アムール」を観ているから余計そうなるのかな)。そしてイザベル・ユペールはハネケ作品だと一層美しく見えます。こういう気の強い女性役が見事にハマる。
万人受けする作品ではないけど私はハネケ監督が映し出す人間の「毒」と「闇」が丁度いい。そこには何故そうなったのかの「理由」がちゃんと描かれてるから。「愛、アムール」を見返したくなるなぁ。

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来週月曜日(3/5)のアカデミー賞授賞式までに見ておきたいという
自分で作った難儀な「縛り」の為、早速昨日の公開初日に観てきました。
「シェイプ・オブ・ウォーター」
ちゃんとラブストーリー、ちゃんとホラー、ちゃんとロマンティック、ちゃんとファンタジー・・・そしてスプラッタとEROが少々。様々な要素が見事なバランスで融合しギレルモ・デル・トロ監督のモンスター愛もしっかりたっぷりの二時間でした。
まだ公開されたばかりなので詳しく感想を書くのは躊躇われるのですが一人でも多くの人にぜひ大きなスクリーンで映像美を堪能してほしいと思う作品です。細部に至るまで監督のこだわりがすごい。ヒロインが働く研究所の備品や彼女の住む映画館の上のアパートの蛇口に至るまで愛とロマンとファンタジーがちりばめられております。ただ一つ引っかかったのはヒロインがモンスターに一目惚れしちゃうのですが、その過程をもう少し見せてほしかったなと。あまりに急で少し説得力に欠けるというか・・・。
まぁでもそんなことは一瞬にして吹き飛ばしてしまうヒロイン演じるサリー・ホーキンスの女優魂に圧倒されます。ほんとに素晴らしかった(彼女を認識したのはケイト・ブランシェット主演「ブルー・ジャスミン」でケイト様演じるヒロインの妹役かな)。オスカーは彼女の元に行くのでは・・・と秘かに予想してたりします。汗
敵役のマイケル・シャノンの狂気っぷりがもうただただ怖くて!「お前のほうがモンスターやないかっ!」と何度心の中で叫んだかわかりません(汗)。こういう役が多いけどキライじゃないです、シャノン。今回は彼の今までの出演作の中でも怖いランキングのかなり上位にランクイン。以前の主演作「ザ・アイスマン 氷の処刑人」も怖かったけどこっちは「静」の怖さ。今作は「動」。狂気を全面に出して執拗にヒロインを追い詰めていく様子はさすがとしか言いようがありませんでした。
ヒロインの友達役を演じたリチャード・ジェンキンスはもう言わずもがな。上手い。もう匠の息。政府の高官から今回の隣の冴えない絵描きの親父という硬いものから柔らかいものまで何でも出来ちゃう。安心して観ていられます。あと研究所の博士を演じたマイケル・スタールバーグもとてもよかった。最近だとヴィルヌーブ監督の「メッセージ」や「トランボ」「ドクター・ストレンジ」など・・・私が映画館で見た作品によく現れる。汗
そして忘れちゃいけないダグ・リーマン。モンスターの中の人。大好きな「ヘルボーイ」(デルトロ監督作品の中で一番好き)でも半漁人のブルー(エイブ)を演じてました。彼が助演男優賞に選ばれてないの何で??頭のてっぺんから足のつま先まで見事にモンスター。一部の隙もなくモンスター。そしてヒロインへの愛も全身から滲ませて、この「複雑で美しいもの」(マイケル・スタールバーグ演じた博士の言葉を拝借)に成り切っていました。実はこういう生き物が存在するんじゃないのかという現実の境目があいまいになるほど・・・。オスカー像はダグ・リーマンにあげたい。私の中の最優秀助演男優賞です。
というわけであっという間の二時間。私はしっかりと楽しめる作品でした。とにかく映像が美しくて素晴らしい。まるでおとぎ話のよう・・・そう人魚姫です。少々違いはあれど正しく人魚姫の世界でした。さぁギレルモ・デルトロ版人魚姫の結末や如何に!?

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今夜は日本アカデミー賞なのね。むーん。
■映画「スリー・ビルボード」公式サイト観て来ました。観て良かった。エンドロールが流れシネコンを後にし帰りの電車に乗り帰宅して今に至るまで心地良い余韻に浸っています。傑作でした「スリービルボード」
あらすじは娘を殺された母親がなかなか進展しない警察の捜査にしびれを切らし警察署長(名指し!)に対し強烈なメッセージを書いた看板公告を載せるのです。この看板を巡り様々な衝突や事件が起こり、母親の孤高の戦いが始まります・・・と、こんな感じ。
主演は「ファーゴ」でママさん警察官を演じたフランシス・マクドーマンド。今作でも母親を演じますがベクトルが全く違う!なんせ破天荒!「でもその気持ちわかる!それやっちゃうのわかる!」と観ている者の心を鷲掴みにする熱演と説得力。そして少しおかしみを持たせるベテラン女優の真骨頂を見せつけられました。
と主演女優同様に目が離せないのが予想を大胆に裏切るストーリー展開。練りに練られた脚本であっという間の二時間でした。監督と脚本を務めたのがマーティン・マクドナー。勉強不足で彼のことは全く知りませんでした。前作品の「セブンサイコパス」もぜひ観てみたい。あと監督が脚本も書いてる作品ってあまりハズレが無いように思う。
そして練りに練られた演出のひとつ。「三昧看板」と「看板役者三人」(マクドーマンド、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル)。もうこれがほんとに見事と唸らずには居られません。その設定も素晴らしいですが三人の役者の深い味のある演技(演技って言葉を使うのも嫌になるくらい)が圧巻なのです。中でも短絡的なのだけどユーモアもあるという複雑な人間をサム・ロックウェルが好演しています。(以前「グリーンマイル」での最低最悪な囚人を演じた影響で日本では嫌われてるんじゃないかと心配しているという記事を読みました。サム可愛いな。笑) アカデミー賞でノミネートされてますがぜひ受賞してほしいな。
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、人がそんな簡単に変われるのかって言うのは野暮な気がするくらい「一歩前に踏み出すこと」、その勇気が大事だと強く訴えてる作品でした。漠然とした感想ですみません。汗 ただほんとに傑作でした。映画館で観ておいたほうが後々後悔しないかと。マクドーマンドの潔い皺も必見!汗 あと登場人物それぞれのテーマ曲もキーポイントです。お聞き逃しなく!
ストロー付きのオレンジジュースを観ただけで今は泣けます。

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待ちわびてたアキ・カウリスマキ監督の最新作がついに公開!
って銘打ってるクセに大阪での公開が東京から1カ月遅れってどういうことなんじゃい!怒
カンヌで銀熊賞(監督賞)を受賞した作品だってーのにどういうことなんじゃい!怒
と、もろもろの大人の事情に合点が行かぬままの鑑賞となりました。汗
さて本編。
序盤から少しづつ感じだす違和感。「あれあれ?いつもと違う」と思いつつ結局惹き込まれての二時間となりました。いつもと違うと感じた違和感は過去の作品と比べ数段にセリフが多いこと。そしてポエム的なカラーが抑えめであること。また途中ニュース映像が差し込まれたり、明らかにこれまでの作風とは違いを感じました。故にその分監督のメッセージ性が強く感じられ「あぁ難民問題に対して本気で怒ってるんだ、監督は」と。作風が少々変わっても、それでも伝えたいんだと(勝手解釈ですが。汗)。
と、ここまで書くとイマイチだったと思われるかも知れませんが「違う違うそうじゃない」と久しぶりの鈴木雅之まで登場させてのガチ否定です!
カウリスマキ監督と言えば、な無表情で無愛想な登場人物たちは健在ですし、熱い「視線のやりとり」もバッチリで素晴らしいなと唸るシーンや見どころは満載です。もちろんユーモアも。ワサビ寿司とその後のキャラクターたちの行動や表情には声を出して笑ってしまいました。これから鑑賞の方は笑える小道具にも注目してくださいませ。
そしてやはり今作でも無表情な人たちの「押し付けがましくない優しさ」にホロリとさせられ「音楽」に心が揺さぶられます。見終わった後に思い出すのは主人公カリードが弾くギターの悲しみと怒りを纏った音色でした。沁みます。難民問題がテーマなのでカリードの悲惨で不条理な人生に絶望しそうになるけれど市井の人たちの優しさにほんの少し「希望」が見出せるラストシーンには胸が詰まりました。ここで見せた「希望」は監督の人々に対する願望でもあるのかなと。
あとカリードを演じたシェルワン・ハジが時折山田孝之に見えて仕方ありませんでした。汗
「ポルトガル、ここに誕生す」(2012年)ではオムニバス撮ったり、ドキュメンタリー映画「白夜のタンゴ」で本人出演などしてますが正真正銘の新作は「ル・アーブルの靴みがき」から6年も経っていました。監督引退の噂もありましたが、この「希望のかなた」が難民三部作の二本目だということで三本目があるのだとホッとしています。また数年後になるのかな?汗

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先月はノーシネマでフィニッシュ・・・何たることだと己に怒りを感じつつ久しぶりの映画鑑賞。
久しぶりのシネコンが嬉しくて珍しくポップコーンなんて買っちゃったYO!汗
そして久しぶりの映画鑑賞に選んだタイトルはもちろんこちら
「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」
前作「フォースの覚醒」から2年。待ちわびておりました。そう「待ちわびる」ほど前作のJJの手腕に唸ったと
己の感想レビューを読み返しながらニヤニヤしています。あと同年末に公開されたスピンオフ「ローグ・ワン」が素晴らしい出来だったのは言わずもがな。この新作への期待値はかなり急上昇となってしまっての鑑賞となりました。
ファンの多いシリーズ&また公開されてから日が浅いので
ネタバレ回避のため続きは「続きは以下」に記しました。
ネタバレNGな方はこちらでストップしてください。
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「アトミック・ブロンド」観てきました。
他の映画を観に行ったときの予告編を目にしてから絶対行くぞと決めてた作品。
時代設定は1989年。ベルリンの壁が今にも崩壊しそうな頃合。MI6の諜報員ローレンが仲間の裏切りにより奪われた機密リストf奪還を命じられベルリンに潜入。信用できない現地の仲間、二重スパイなど一体誰を信じて任務を遂行するのかシャリーズ姐さんがんばれ!といった内容のストーリー。
見せ場はやはり姐さんのアクション!
歯が三本折れるほどハードな特訓を積んだ姉さんのアクションは素晴らしかった!
生々しいというか、重いというか、
本当に相手にダメージを与えてる感がスゴイ!
で、どんなにボコボコになっても美しいんだな、これが。シャリーズ姐さんさだからこその美しさ。
監督は「ジョン・ウィック」「デッドプール2」のデヴィッド・リーチだけあって息もつかせぬアクション!アクション!ただ前二作と比べると少々目新しさに欠けるかな。もうちょっとアクションの特徴を練り出す時間が必要だっかも。監督は次に「ジョン・ウィック2」の撮影も控えていて大急ぎで今作品を手掛けたっていうのにも原因があるかも。
故にその分シャリーズ姐さんのこの作品にかける凄まじい気迫がスクリーンから伝わってきます。ここまでアクションシーンをこなせる女優は居ないと思う。あっぱれ、姐さん!
ストーリーも最後まで気を抜けない。ラストはどんでん返しに次ぐ、どんでん返し。姐さんのアクションと美貌に見惚れてると大事なところを見落としていまいがち~と、アトミック・ブロンドあるあるが出たところでお後がよろしいようで。汗
大好きなジョン・グッドマンの出番が少なくて寂しかったよ~。涙

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「ブレードランナー2049」観賞してきました。
それも初日に。汗
だって監督はあのヴィルヌーブ、撮影監督ロジャー・ディーキンス、そして主演はライアン・ゴズリング
と、私の大好物が詰まりに詰まった作品なんですもん!
リドリー・スコット監督による前作「ブレードランナー」から35年。
満を持しての続編の公開となったわけであります。
ここでひとつ断っておくと「満を持して」なんて書いてますが
実はリドスコ監督の「BR」が公開された当時、35年前、私はまだ9歳の子供で
リアルタイムでそれを観賞するという体験をしていません。
故に公開当時はスターウォーズの人気に押され
さほどヒットしなかったけど、その独特の世界観にカルト的人気が
徐々に浸透し、今なお「SF映画の金字塔」と言われるまで゙に至る
その過程を実際に体感していないのです。
この体験をリアルタイムでしたか、してないかで
今回「2049」を観た感想が違ってくるのは容易に想像出来るんじゃないかと・・・。
映画好きと謳うのも憚れるかと思うのですが正直に言うと
続編が公開されるとなってから
「ディレクターズカット(最終版)」とドキュメント「デンジャラス・デイズ:メイキング ブレードランナー」
観賞しました。汗
結論から言いますと、やはりこれは観ておかないとストーリーが把握出来ません。「2049」を観る前に観賞必至。散々SF映画を観てきたので目新しさはありません・・・が!それもそのはず!皆、これを真似てるんです!35年前のリドスコの世界観に衝撃を受けた映画人たちが「BR」に刺激され数々のSF作品を生み出してきたので目新しさが無くて当然なんです!これを35年前の当時にスクリーンで観ていたら・・・と思うと、観れなかったことが悔しくて仕方ないです。絶対にものすごいカルチャーショックを受けていたと思うから。
そして「2049」です。(前置きが長くなってすみません。汗)
「ヴィルヌーブが監督してくれて良かった!」これが観賞後スグの感想。数日経過してますが、やはりそれは今も変わらないです。
ただSNSなどのレビューに目を通すと
35年前にリアルタイムでリドスコ「BR」を観て衝撃を受けた世代ほどやや否定的なもの(良かったんだけど「ここがちょっと」みたいな意見)があります。思い入れの強い作品ほど色々言いたくなるのも無理ないなと。愛のムチとでも言うのかな。汗

まずは映像ですが・・・・・・・強烈です。満点です。最高です。
ディーキンスですから!失敗しませんから!(興奮してつい・・・)
前作のダークでウエットで閉塞感漂う世界が見事に引き継ぎ再現されてます。
ディーキンスはこの映画のプロジェクトの早い段階から参加してたそうで「CGの使用を最小限にして実際に製作したセットやミニチュアを出来るだけ使いたい」という監督の意向に同意し、それを実現すべく準備に約1年を費やしたそうです。ヴィルヌーブ監督をして「彼の映画でもある」と言わしめてます。また「彼のベストワーク」でもあると・・・。今作品でも冒頭から彼の生み出す光と影の美しさに息を呑みます。映画解説の町山さんが「彼はターナーをやりたいんです」と仰ってて腑に落ちました。
ストーリーもうまいなぁ~ヴィルヌーブと唸っちゃうような着地点を見せてくれます。
哲学的というか・・・監督の前作
「メッセージ」もそうであったように。(この辺りがリアルタイム世代の人には引っかかるのかな)そしてそこにはヴィルヌーブの「BR愛」がほとばしってます。
「人間になりたいピノキオの物語なんだ」と監督はインタビューで話してます。その悲しみを帯びたピノキオ=孤独の男「K」を見事に演じるのがゴズリング。まさか映画館で一年に二回もゴズリンに泣かされることになるとは・・・。(一回目は「ラ・ラ・ランド」)
彼の顔を思い浮かべるだけで胸が締め付けられます。本当に切ない・・・。ゴズリン、素晴らしかった!(監督はインタビューでゴズリンのこと「ミューズ」と称してます。笑)
そうSF映画ですがしっとりとじんわりと沁みる作品です。見事なアクションシーンもあるのに、なぜかしっとりと沁みる作品なんです。2時間40分の長丁場ですが私は飽きることなく次の展開にワクワクしながら楽しめました。ほんとヴィルヌーブすごい。
■「2049」に合わせて製作された三本のショートムービー。
これを観るとリドスコ「BR」~「2049」までの間に起きた出来事がよくわかります。
(最初4時間半の上映時間になるって噂されたのはこの辺りのことも「2049」に取り入れたかったのかなぁと)
【『ブレードランナー 2049』の前日譚】「ブレードランナー ブラックアウト 2022」
【『ブレードランナー 2049』の前日譚】「2036:ネクサス・ドーン」
【『ブレードランナー 2049』の前日譚】「2048:ノーウェア・トゥ・ラン」
あとリドスコ監督「オデッセイ」で管制塔の可愛いメガネ女子を演じた
マッケンジー・ディヴィスも出演してます。
今回も可愛いです。好きだわー。


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ほんとは初日に観に行ってスグに感想を書きたかったのだけど
色々あーだこーだ考えすぎてしまって、かなり日数が経過してしまった。汗

「アウトレイジ 最終章」観てきました。
平日火曜日のお昼間に映画館へ足を運んだのですが
公開1週目とはいえさすがの人気作品、ほぼ満員。
平日の昼間からこれだけ集客出来るのだからすごいです。
監督が雑誌のインタビューで「今回はソナチネっぽい」と話してたので
何、それは観ておかなきゃと「ソナチネ」も前日にしっかり観賞。
実はあの頃の北野作品が苦手でして・・・。汗
思い切って言うとあの頃のビートたけしも苦手でした。汗
ギラギラしていて暴走していて死に急いでるかのような監督自身とその作品たちが
まだ青二才な私には受け止めきれなくて、わざと敬遠しておりました。
(少し前~現在の枯れた「殿」が好きなんです、ハイ。汗)
そして「最終章」観賞。
確かに「ソナチネ」っぽい。細かく言えば違うのだろうけど
過去二作の「アウトレイジ」と比べると明らかに一線を画してる。
流れが違うというか・・・。
ただキャストや監督自身が歳を重ねたゆえ醸し出す、いい意味での「枯れ」が
私にはたまらなく好みでした。
容赦ない暴走を楽しみたいなら「アウトレイジ」&「ビヨンド]
静かなる狂気を味わいたいなら「最終章」といった感じかな。
そして静かなる狂気&ヒリヒリ感なら「ソナチネ」。
素晴らしいキャストが揃う中で私が一番前のめりになったのは
韓国の闇社会を牛耳る張グループの会長を演じる金田時男とその部下・李を演じた白竜。
もうこの二人がスクリーンに現れると、その存在感と威圧感がハンパなかったっす!!
白竜は北野作品の常連でもあるし、こういう役はオテノモノ。
右に出る者はいない状態、ただ黙って立ってるだけで身ぶるいしてしまう姿。
そこに会長演じる金田時男のタダモノじゃないオーラが加わり、もう完全無敵。
すごいです、ほんと!
あるシーンでの睨みなんてもうナチュラルボーンキラーズ(意味不明)。
前作にも出演しており「この人何者?」と調べたら監督の知人って・・・。
全くの素人なんだそうですが、絶対そうじゃないだろと確信してます。汗
今回は出番が多くて嬉しかったです。
あと錚々たるメンバーの中で、引けを取らず素晴らしかったのはピエール瀧。
見事に嫌味でバカな男になり切ってました。
ほんとに憎たらしくてイライラした。笑
この人はそういう才能に恵まれて生まれてきたんだろうなとしみじみ痛感。
塩見三省さんはもう言わずもがな。魂の演技とはこういうことかと。
いきなり「最終章」を見ても楽しめるかとは思いますが、7割ぐらいかなと。
やはり過去二作品で「大友」の気持ちの流れを理解すれば9割~10割楽しめると思います。
「北野作品」というものを楽しみたいなら「ソナチネ」を見てからの観賞を。汗
あのシーンとか、このシーンとか「ソナチネ」を最初から意識して監督は作ったのかなぁ。(ひとりごと)

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お出かけネタが出尽くしたのでお家シネマレビュー。
観賞後すぐにメモ書きしたものは長め、そうでないものは短めのレビューとなっております。汗
■きみに読む物語
らしくないチョイスだけどライアン・ゴズリングが出てるとあれば見逃すわけにはいかないという不純な理由で見始めたものの、レイチェル・マクアダムスとのメロメロドラマに完全に惹き込まれちゃいましたわ。ただ一番気持ちを持っていかれたのはジェームズ・ガーナーとジーナ・ローランズのおじいちゃんおばあちゃんパート。素晴らしかった。号泣。
■さざなみ
≪メモアプリに下書きしたものそのまま添付≫
「愛の嵐」を観た後だったので、いつランプリングが狂気の世界へ走り出すのかとヒヤヒヤしてたけど狂気の世界、過去の記憶に囚われていくのはまさかの夫( トム・コートネイ)だった。
老いと病でモウロクした夫が夢見心地に暗黙の了解である「夫婦のルール」を犯したのがそもそも。
このランプリング演じる奥さんは夫への愛情が強い分、45年という歳月の重みが加わりものすごく反動が大きかった。夫はその愛情に甘えてるのか、それとも「老い」による思考力低下なのか、奥さんへの配慮が微塵も無い。ま、だんだんと冷静になり理解できてきて必死に挽回しようとするも完全に手遅れ。ラストのランプリングの表情と行動が、その大きかった反動すべてを物語ってる。このラストを観るだけでも価値がある。ランプリングの名演。
***********
≪加筆≫
素晴らしく後味の悪い作品(大賛辞)。この夫婦の未来はどうなるのか、観終わって随分経つのにあれやこれやと考えてしまう。こんなに引きずる作品はそう出会えない。何度も言うけど決して後味は良くないのだけど傑作。ランプリングはもちろん夫役のトム・コートネイもすごい。ベテランの名優二人だからこそ成し得た作品だと思う。
■デッドプール
ライアン・レイノルズにそんなに食指が動かなくて未見だったのですが、ごめんなさい!めちゃくちゃ面白かった!サイコー!アクション申し分なし!音楽もカッコイイし映画館で見なかったことを後悔。「2」は絶対映画館で見る!
■マグニフィセント・セブン
開始5分でピーター・サースガードが悪役で出てきて「またお前か!」ってなった(歓喜)。私にとって香川照之的存在となりつつある。しかしサイテーな役がほんと似合う。うまいわ。さて本編。ちょっと長く感じた二時間半。ベースとなった黒澤作品「七人の侍」をがめちゃくちゃ長いんだもん、しょうがない。デンゼル・ワシントンは姿が良い。大変良い。スタイルがいいから何をしたって様になる。痛快でアクションも申し分ない。スカッとしたい時にオススメ。
■ネブラスカ
心に沁みる作品でした。観てよかったと心地よい余韻が静かに広がっていく。主演のブルース・ダーン(ローラ・ダーンのお父ちゃん。アカデミー賞授賞式では親子で出席していて微笑ましかったな)が名演だったのに加え、他のキャストもみな素晴らしかった。映画ではあまり見かけない息子役のウィル・フォーテが特に。コメディアンだそうで、そうは思えない静かで穏やかな演技に魅せられました。あと妻役のジューン・スキップも。口は悪いが実は夫を愛してる愛嬌のある妻を怪演。派手な演出もない親子の人生、特に呆けてしまった父親の人生を振り返るロードムービー。って聞くと淡々としていてつまらないイメージだけど、それを見事に覆す。人間の「業」という嫌味なスパイスを面白おかしく効かせ飽きさせないアレクサンダー・ペイン監督の手腕に脱帽。
■人生は小説よりも奇なり
アルフレッド・モリナとジョン・リスゴー,という間違いないキャスト。映画館で見たかったのだけど観に行けなかった・・・。39年連れ添ってきた画家のベンと音楽教師のジョージは念願叶って結婚したものの、直後から様々な問題が勃発する。この二人のベテラン俳優だからこそ嫌みなく愛らしい。ラストは救われないようで救われるけど何とも言えないたまらない気持になります。階段の踊り場で静かに涙する甥っ子クンの姿はもう涙が止まりませんでした。彼が二人の生きざまに接して感じた気持ちが少しずつでも周囲に広がっていけばいいのにと思わずにはいられませんでした。良作。おすすめです。

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「新感染 ファイナル・エクスプレス」を観てきました。
怖いのは苦手なのですが電車という縦長密室で
どうやってゾンビ映画を撮るのか、怖い以上に好奇心が勝ち
公開されるや否や観賞して参りました。
面白かった!
公開ホヤホヤなのであまり詳細は書きません。とにかくちょっとでも気になったら映画館に足を運んで損は無いです!「そんなアホな」とツッコミたくなるゾンビ映画ならではのジレンマとご都合主義が多少はありますが、それ以上に見どころ満載&人間愛に溢れた作品となっており、少々ベタな演出とわかりつつも思わず涙せずにはいられませんでした。こんなに愛に溢れたゾンビ映画観たことない!!
これだけ数多くのゾンビ映画が量産され、これまでにないアクションや演出を生み出すことが困難な中、この「新感染 ファイナル・エクスプレス」では前評判通りの「新しいソンビ映画」の「新しいソンビアクション」をみっちり楽しめました。私は「ソンビ雪崩」と勝手に呼んでるのですが(汗)、これがもう、ものすごい迫力で襲いかかってきます。この「ゾンビ雪崩」を観るだけでも価値ありかなと。次から次へと仕掛けてくるヨン・サンホ監督のゾンビアクション演出に完全に参った状態でした。
あと一番心配だったグロ画像は控えめでビビリな私でも全然大丈夫でした。
ハラハラドキドキの約2時間ノンストップサバイバル!面白かったです!

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8月も終りが見えてきたというのにまだ一度も映画館に足を運んでいなかった。
いや運ぶことが出来なかったというべきか。
私にとって魔の8月。それを追っ払うようにスカッとする作品をチョイス。
「ベイビー・ドライバー」
予告編を観たときは主人公演じるアンセル・エルゴート君(父アーサーはあのヴォーグのカメラマン)にそれほど魅力を感じなかったのだけど音楽とそれにシンクロするかのような、これまで観たことないカーチェイスに心は惹かれていたのです・・・が、どうだろ・・・う~ん・・・と決めかねていた時に「タランティーノがカーアクションのアイデアをくれた上にジェイミー・フォックスに電話して『この作品に出るべきだ』と言ってくれたんだ」とTVブロスのインタビューでエドガー・ライト監督が話してるのを読んだのが決定打となりました。
そしてそれは大正解。冒頭6分のカーチェイスで私の心は鷲掴みにされました。アンセル・エルゴート君に恋に落ちてしまったのであります。魅力ないとか言ってほんとにごめんなさい。スクリーンの中のアンセル君は時に男前、時にキュートでもう目が離せない。ベイビーなフェイスとやってることのギャップ!たまりません!大好物です。しかも身長191cmあるので動くと、特に町中でダンスしたり走ったりするとすごく映えるのです。美しいんです。あ~語彙が乏しくて悔しい~。とにかく観てほしい!
そして音楽!BGM?映画のわき役?なんていう映画における音楽の概念が覆ります。音楽とアクションがシンクロしてるんです。それもすごく細かいところまで!鳥肌モノです!音楽がキャストの一人となっていました。
主人公のベイビーは有る事件がきっかけで耳に障害を持ってしまうのですが音楽がそれを助ける役割を果たしているのです。常に耳にはiPodのイヤホンがあり完璧なプレイリストを揃え、それにより天才的なドライビングテクニックを発揮し逃がし屋を仕事としています。それは修羅場をくぐりぬけてきた悪党たちも認めるほどなのですがベイビー本人は可愛い恋人と出会い、その世界から抜け出したいのだけど・・・。
と、カーアクション+青春映画となっていまして若い二人がキラキラはじけ輝くのをケビン・スペイシー、ジェイミー・フォックスらのいぶし銀なベテランたちがしっかり支えてる構図というのがこれまた素敵。ケビン・スペイシーがいいんだわ(涙)。あとジェイミー・フォックスはこういう役のほうが似合うよねー。笑
ストーリーは前半がとてもテンポよく軽快な分、いや軽快過ぎた?その分中盤が少々中だるみしちゃうのと、あと結末が私的にはあまり好みじゃなくて・・・。楽しめたのは楽しめたんです。ほんとに大好きな作品。もう一回おかわりしたいぐらい。ただこれはもう好き嫌いの問題で・・・。汗 ネタバレになるので詳細は書きませんが世間はそんなに甘くないぞと。ま、青春映画として観るならこの結末がよかったのかなとも思ったり。
私が恋に落ちた6分間です。どうぞ。
かっこええぞぉ~。

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9月10月も観たい作品が目白押しで悩ましい。
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